糖質制限・管理ダイエットのはじめかた。メニュー・レシピ・遺伝子分析・初心者さん向け書籍紹介の話
「糖質制限ダイエットって結局、何に気をつけて料理を作ればいいのでせうか?」
という友人からの疑問質問があり、私がご飯を作るときに気をつけていることをざっとまとめたいと思います。
主人が10kg痩せた云々に関するエントリはこちら▼
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細かいうんちくはいろいろあれど、難しいことは続かない
後述しますが、糖質制限に関して様々な本を読みました。いろいろとうんちくはあっても、あんまり難しいことは続かないです。私は。
なので、今回は要点だけ押さえてかなりざっくり目に内容をまとめます。
とにかく痩せたい場合の糖質制限ダイエット
糖質制限とはいいますが、完全にシャットアウトすることなんてできません。味付けに使う砂糖、揚げ物の衣、イモ類、野菜…など、必ず糖質は含まれています。
私たちにできることは、なるべく取らないということだけです。
徹底的なダイエット中は、糖質一日50gまで。(ちなみに厚生労働省が推奨しているのは、糖質一日120gまでです。)
栄養素についてのエントリ▶︎基本的な体と食べ物の関係について。人体は何でできているのか。
とにかく食べたらいい食べ物
まずは、とにかく食べたらいい食べ物をご紹介します。
「長いの読むのめんどくさい!」「とにかくどうしたらいいの?」という方は、とりあえずここみてください。
肉・魚・卵・豆腐納豆など大豆製品・野菜・海藻。
こんな感じです。
細かい調理法は、追々でいいんじゃないでしょうか。とりあえず以上の食品なら、お腹いっぱい食べても大丈夫です。
そして、炭水化物・甘いもの、はなるべく避けましょう。
とはいえ主食を突然なくすのは難しいですね。毎食が無理なら、まずは1食、抜いてみます。それだけで効果は出てきます。
食べてOK?NG?栄養素
ほな、ちょっと細かい話です。栄養素別に、糖質制限ダイエットに向いてる、健康になれる品目をご紹介します。めんどくさい人は飛ばしてください。
食べてOKな栄養素
①タンパク質
肉魚です。あと卵やチーズ類、豆腐なども。
筋肉や体をつくる素になるので、とても重要です。
アミノ酸スコアも加味すると、できれば肉・魚を積極的に食べたいところ。
詳細エントリ▶︎主人がマッチョを目指してるらしいので、タンパク質の1日に必要な摂取量・効率の良い食材を調べてみた。
②脂質
バターやオリーブオイル、ココナツオイル、アマニやエゴマなどのオメガ3系の良質な油が理想。
細胞の粘膜や、肌の調子を整えてくれる潤滑油のような役割を果たします。
また近頃は、良質の油なら、脳や体が動くエネルギーに代用できるという結果が出ているようです。糖質制限では、炭水化物に変わるエネルギーを、脂質(の厳密にはケトン体)から取るという考え方になります。
ケトン体体質を目指して、毎食ココナツオイルを摂取している医学博士の話もあるくらいです。
詳細エントリ▶︎油の話〜座学編〜 いろんな脂肪酸の種類・役割など
③ビタミン・ミネラル
主に海藻や野菜に含まれています。
ビタミンやミネラルは、人の体の機能を整えてくれる役割があります。
緑黄色野菜と、淡色野菜、海藻類をまんべんなく食べます。
④酵素・善玉菌
こちらはダイエットだけでなく、腸内環境を整える事を目的としています。
腸内には様々な菌がいて、善玉菌や悪玉菌がいます。少しでも善玉菌の比率を増やすために、善玉菌のエサになる、酵素や善玉菌をしっかり摂取します。
お通じがよくなったり、お肌が綺麗になります。
酵素の主原料はタンパク質。生きた酵素を摂取するのがポイントです。酵素は熱に弱く、48℃を超える温度で死んでしまいます。低温で調理するのがいいそうです。
我が家では無理なく使い続けられるように、生醤油、味噌、生酒など、加熱をしていない調味料をつかって、酵素を摂取しています。
ちなみに「スムージーも酵素が入っている!」として話題ですが、果糖が入っているので我が家ではスムージーはあまり作りません。逆に体に負担がかかります。
ヨーグルトや、キムチなども乳酸菌など良質な菌がたっぷりなのでよく食べます。良質な菌はたとえ死んでしまっても、腸内で善玉菌の好物の餌になるので良いですよ。
食べてNGな栄養素
①あとにも先にも 糖質
お菓子やケーキだけではありません。忘れられがちなのが炭水化物。
炭水化物=糖質+食物繊維 なので、食物繊維の部分は問題ありません。問題なのは糖質です。
果物も食物繊維もありますが、それ以上にほとんどが果糖なのでNGです。
野菜やキノコに含まれているのは、ほとんどが食物繊維になるので問題ありません。
ある程度ダイエットが完了して、1日の摂取量をもう少し増やしたい。厚生省推奨の1日120gくらいは取りたい。というくらいになってきた時は、我が家ではGI値の低い炭水化物をとるようにしています。
白米なら→玄米。精製した小麦なら→全粒粉。うどんなら→そばにする。など、真っ白い炭水化物を、なるだけ色付きのものに置き換える、といった塩梅です。
炭水化物を取らないと、エネルギー切れにならないのか?
頭や体は、ブドウ糖などの糖質や、油などの脂質をエネルギーにして動きます。
糖質制限ダイエットでは、糖質からエネルギーを得る事を制限し、脂質からエネルギーを得るという考えです。(これはケトン体質になる、とも表現されます。)
ちなみに、それぞれの栄養素がエネルギーに変わるタイミングは違います。
糖質の方がエネルギーに変わる速度が速いです。
脂質の方がエネルギーに変わる速度が遅いです。脂肪の種類によりますが、3時間ほどかかります。
糖質でも脂質でもエネルギーになるなら、脂質制限をして、糖質摂取するのではだめなのか?
カロリー制限ダイエット法でよく争点になる部分です。たしかに、理論上はそうなってきますが、脂質ではなく、糖質をエネルギー源として大量に摂取するのはリスクが高いといえます。
糖質による悪影響
・急激な血糖値の上下が続きすぎると、インスリンの機能(感度)が悪くなり、血糖値が上がり続け、糖尿病になるリスクがある。
・インスリンが放出され、血糖値が急激に下がることで、空腹感に襲われる。→また食べてしまう悪循環。空腹感による集中力の低下やイライラ。
・ブドウ糖は血管を傷つけるため、血管が慢性的な炎症状態となる。慢性炎症状態となれば、体内老化が加速され、合併症も引き起こし安い。
・タンパク質の糖化により、悪質なタンパク質に変異する。さらに中性脂肪も増える。
以上ように、糖質が身体に及ぼす悪影響は大きいとされています。逆に、脂質であれば、上記のようなリスクは少ないといえます。
確かに肉などの脂質は分解しにくく、比較的貯まりやすいではありますが、しかし、糖質から受ける悪影響(中毒性という点においても)を考えると、そこまで大きな問題ではなくなってくるのです。
どうしても甘味料が使いたかったら:私が注目している甘味料について
糖質制限をしていると、一番ハードルが高いのが甘味料だと思います。
これに関しては別でまとめておりますので、よろしければご参考ください。
我が家の理想のメニュー
では、我が家はどんなルーティンでそれぞれの栄養素を摂取するようにしてるのでしょうか。理想も含めて以下ご参考ください。
★朝★
バターコーヒー
コーヒーに上質なバター(もしくはココナツオイル)を入れます。
(詳細は書籍バターコーヒーとココナツオイルご参考ください。)
↓
★昼★
メイン:アミノ酸スコアの高い、肉魚類100gほど。
サラダ:野菜たっぷり。モロヘイヤ・パプリカ・ブロッコリー・アボガドなどは栄養価が高くて効果的。
小皿:卵・チーズ類。味噌汁(海藻入)・納豆・豆腐など。
【備考】
・なるべく、生醤油、生味噌など使って、低温調理で酵素を摂取。
・ドレッシングなどの生で使う油は、オメガ3類を使用。
・炒め物などの油は、酸化しにくいオリーブオイル(オメガ9)やココナツオイルをメインに使用。
・1日100mgは摂取したいビタミンC。毎食少しづつ摂取が効果的。
・海藻類は、栄養価の高い焼き海苔・ひじき・わかめが効果的。
↓
★夜★
メイン:アミノ酸スコアの高い、肉魚類100gほど。
サラダ:野菜たっぷり。モロヘイヤ・パプリカ・ブロッコリー・アボガドなどは栄養価が高くて効果的。
小皿:卵・チーズ類。味噌汁(海藻入)・納豆・豆腐など。
お酒:醸造酒(日本酒・ワイン)ではなく、蒸留酒(ウイスキー・焼酎)などが◎
【備考】
・なるべく、生醤油、生味噌など使って、低温調理で酵素を摂取。
・ドレッシングなどの生で使う油は、オメガ3類を使用。
・炒め物などの油は、酸化しにくいオリーブオイル(オメガ9)やココナツオイルをメインに使用。
・1日100mgは摂取したいビタミンC。毎食少しづつ摂取が効果的。
・海藻類は、栄養価の高い焼き海苔・ひじき・わかめが効果的。
・ハイボールにポッカレモンなどを入れてビタミンC摂取もおすすめ。
毎晩のご飯はこちらに紹介しております▼
(2018.06追記)近頃はストイックな糖質制限をやめて、厚生省推奨の120g/1日という緩めの糖質管理をしております。
★おやつ★
おやつが食べたい!そんな時は私はよく、ヨーグルトをメインにしたおやつをつくっています。
ヨーグルトなら毎食後でも腸内フローラをよくしてくれるのでよいです。
チアシードや、ビタミンCの入ってる煎茶葉など混ぜることもあります。
以上の栄養素さえとってればOKなので、これらが調理できるメニューで毎日回しています。
ちなみに実際に使っている油などはこちらのエントリご参考ください▼
不飽和脂肪酸 必須脂肪のオメガ3 あまに油とえごま油 買ってみた。メニューつき - 日日是好日 なにげな日記
遺伝子分析で、自分の体質を知る
さらに詳しく自分を知りたい!という方は、遺伝子検査をすることで、遺伝子レベルで自分の体質を知ることができます。5000円以内くらいで手軽に検査できるので、我が家はこちらだけ試してみました。
ちなみに、私はバナナ型。
タンパク質を筋肉にするのが苦手な体質なんだそう。特徴としては、太りにくいが、痩せにくい。積極的に筋肉をつけるように意識をしないといけません。
主人に関しては、洋ナシ型。
このタイプは、脂肪の分解が苦手。健康的な体を維持するために、我が家では良質な油はしっかり摂取するようにしていますが、主人の場合は、私よりも、その量に注意しなければなりません。
これら体質がわかると、それに応じて対策が打てます。
例えば:ダイエットによくある「食べ順」
通常「野菜から食べるのがいいでしょう。」と書かれていますが、私の場合、タンパク質の吸収が苦手なので、肉や卵など、タンパク質から食べるのがマスト。
主人は、脂肪分解が苦手なので、通常通り、脂肪分のすくない野菜などから食べるのが良さそうです。
人によって、体質というのは変わってきます。知れば知ったで楽しいのでおすすめです。
ちなみにこちらは、ダイエットに対するキットのみ▲これ以外にも、
メタボ全体を知るキットや▼
肌老化関係も調べるキットなど▼
また、これらの検査が全て込み込みで、肥満タイプから、病気リスクまで、360項目全て検査できるキットもあります。▼
すべて込み込みなのは2万ほどするので、我が家はダイエットのみで検査しましたが、興味のある方は、全て検査を通してくれるこのキットでもいいかもしれませんね。
おすすめの書籍
上からおすすめ順です。
まず初心者さんに読んで見てもらいたいのを★★★。
さらに詳しく知りたい方向けに★★。
内容はこれまでのものと重複してくるが、さらに知りたい方向けには★。
初心者推奨度:★★★
低糖質ダイエットの基本が書かれている。かなり細かい部分にまで触れていて、まさに、最強の食事。これを突然全て実践するのは、難しいかもしれませんが、「こういう仕組みなんだな〜」と理解するだけでもかなり勉強になります。
マンガで分かる肉体改造 糖質制限編 (ヤングキングコミック)
- 作者: ゆうきゆう・原作,ソウ・作画
- 出版社/メーカー: 少年画報社
- 発売日: 2015/02/23
- メディア: コミック
- この商品を含むブログ (6件) を見る
初心者推奨度:★★★
とにかく漫画なのでわかりやすい!そして「最強の食事」ほど細かいところまで触れてないので、初心者さんでも具体的に挑戦しやいでしょう。
マンガで分かる肉体改造 糖質制限&肉食主義編 (ヤングキングコミックス)
- 作者: ゆうきゆう,ソウ
- 出版社/メーカー: 少年画報社
- 発売日: 2016/04/18
- メディア: コミック
- この商品を含むブログ (1件) を見る
初心者推奨度:★★★
前作の続編。全体的にバランスよく食事をとるためのヒントがかかれています。おすすめ。
あなたを生かす油 ダメにする油 ココナッツオイルの使い方は8割が間違い
- 作者: 白澤卓二
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2015/11/13
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る
初心者推奨度:★★
健康的なダイエットを進めるにあたり、マニアックに油に特化して書かれているのが、こちらの本。さらに詳しく知りたい方にはおすすめ。油の選び方がわかります。
初心者推奨度:★★
女性には重要ポイントになってくる、美容も含めた内容。ダイエットしながら美しくなる。これまで読んだ糖質制限ダイエットにプラスアルファで読むと参考になります。
初心者推奨度:★
★1は、今までの内容と、結構重複する部分も多いですが、アスリートがどうしているか。グルテンフリーについては、こちらで詳しく書かれていますので、その項目が知りたければこちら。
初心者推奨度:★
一流の人はなぜそこまで、コンディションにこだわるのか? ~仕事力を常に120%引き出すカラダ習慣~
- 作者: 上野啓樹,俣野成敏
- 出版社/メーカー: クロスメディア・パブリッシング(インプレス)
- 発売日: 2014/11/13
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (3件) を見る
初心者推奨度:★
- 作者: ロバート・L.ウォルク,Robert L. Wolke,ハーパー保子
- 出版社/メーカー: 楽工社
- 発売日: 2012/12
- メディア: 単行本
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初心者推奨度:★
さらにマニアックに、「たべもの」「栄養素」が知りたい方へ。こちらも科学的に紹介されているので面白く、参考になりました。「食」に関するデマやイメージや風評に対し、かなりフラットに見ることができるようになります。
糖質管理を開始して起きた体調の変化
糖質にめっちゃ敏感になりました。甘いものを食べると、あからさまに体が重くなります。逆に今までは麻痺してしまって気づかなかったけど、これだけの負担を体に強いていたのかと、驚くほど。
また、自分がなぜこんなに眠いのか、体がだるいのか重いのか、という一つの仮説が立てられるようになった事も、我が家としてはいい学びだったと思います。
先日主人が内科と精神科の先生と話をしていても「糖質制限は(体に)いいですよ。」と言われたそうです。
ほんまその通り。
と、体感した上で思えます。
注:あくまで大人の話。新陳代謝活発な子供に、全て適用されるとは言い難い。
すべては、あくまで大人の話。育ち盛りの子供には、エネルギーが足りない場合があるので、その点はご注意ください。大人は、子供ほどエネルギーを必要としないので、こちらのダイエット方はいいかと思います。
また、私はあくまで学者ではなく、色々と本を読んで学んだだけの一般市民で、自分が実践した事をご紹介しているのみです。
実践される際は、本など読んで知識を得てからトライされる事をオススメします。