善玉菌たっぷりピクルス。乳酸菌を食べるために乳酸発酵ピクルスを作た話〜作り方から経過まで〜

私は、酢漬けの食べ物は好きなので、よくピクルスは作っていました(こちら

 

ところがどっこい。

前回ご紹介した 免疫力がUPする腸内細菌環境(マイクロバイオーム)を整える食事 で知ったのですが、酢漬けピクルスでは、有用菌のたっぷり入ったプロバイオティクスの恩恵が受けられないんだそうです。

酢漬けじゃないピクルスとは

酢漬けじゃないとなると何なのか?との答えは、塩×野菜×無酸素状態でできる乳酸発酵という発酵食で、これが本来のピクルスなんだそうです。有名な食品では、ピクルスがザワークラウトなどがあります。

一定の塩分濃度の塩水にしばらく野菜を漬け込むことで、野菜の表面にいる植物性乳酸菌が、塩分など栄養分を食べて発酵させていくものです。

今までよくやっていた酢漬けのピクルスでは

・砂糖などの添加物を混ぜるたり煮詰める必要がある

・深漬けになると酸味が強すぎて食べにくくなる

・食べるペースの調整が難しかしい

など、めんどくさいことも多かったのですが、こちらの乳酸発酵なら、浸かってくると塩味がなくなり、乳酸菌のまろやかな酸味が広がって、とっても食べやすい。

さらには、こちら()で紹介したように有用菌プロバイオティクスも生きてたっぷり入っています。(乳酸菌の発酵食なため)一石二鳥で気に入っています。

乳酸発酵ピクルスの作りかた

材料

・水…3カップ(できれば、ミネラルウォーターか塩素を濾過したものが良い)

・塩…大さじ1〜1.5

・漬けたい野菜

・蓋のできる煮沸した瓶

作り方

①水に塩を加えてしっかり溶かす。

②野菜をさっと洗って、瓶に入るくらいにカットする。

③煮沸した瓶に、野菜を入れて①を入れる。

④密閉しないようにティッシュや木綿など、空気が通るように蓋をする。

⑤一週間ほど待つ→完成

 

めっちゃ簡単です。特記する内容もなし。でも本当にそんな事で出来上がるのか、眉唾だったので実際に作ってみました。

乳酸発酵ピクルスを作ってみた

今回はとりあえず、キャベツ・きゅうり・モーウィ(モーウィとは)をつけてみました。

まず、瓶に適当に切った野菜を入れます。

例の分量で、塩水を用意。

瓶にたっぷり注ぎ込んで、蓋を…  閉めません。半分あけておきます。そうでないと、隙間から溢れ出てくるので注意しましょう。

乳酸発酵ピクルス:1日目

心なしか、シナった色になって来た気もします。

蓋を開けると、野菜から水分が出て、隙間ができた部分から、きゅうりがニョキっと飛び出てました。

乳酸菌は、無酸素状態で活発に働くので、しっかり塩水の中に押し戻しましょう。

この時、キャベツのかけらを味見したのですが、まだまだ塩味が強く浅漬けといったような風味。

乳酸発酵ピクルス:2日目

二日目にして、かなりシナびた色になりましたね。さすがは沖縄(?)発酵が早いです。

蓋を開けると、あわあわになっております。

この時点でも、まだ塩味が強いようでした。

乳酸発酵ピクルス:3日目

なんだか塩水の色もさらに濁ってきましたね。

それでもまだ少し塩味が強いかな。でも初日よりは確実にマイルドな感じになっております。

乳酸発酵ピクルス:〜一週間後

ピクルスの毎日の観察も、三日目にして飽きて忘れてしまっておりました。気づけば一週間立っておりました。

 

かなり濁って、もはや全体的に黄色い何かになっています。

蓋をあけてみたら、白い膜?何かがびっしりで真っ青になりました。

が、調べてみたら、これは産膜酵母というものらしく、有害なものではないので大丈夫です。食べても大丈夫なんだそう。

見た目があれだったので、スプーンでかき混ぜて落としてみました。

乳酸発酵ピクルス完成!

それではできたピクルスをカットしましょう。きゅうりとモーウィです。

うん。カットすると、いよいよそれっぽいです。

味は、漬けはじめにあったような塩味はなく、かといって酢漬けほどのきつい酸味もなく。

マイルドな酸味のピクルスの完成です。

 

早速カットしたピクルスを容器に入れてストック。

これでいつでも新鮮で美味しいピクルスが食べられます。うれしい。

ちなみにこちらの瓶は、匂いもつきにくく、上部でかわいいかの有名なWECKです。人気のある商品には意味がありますね。すごく使いやすくて気に入っています。

さらにたくさんの野菜を漬けてみた

「味よし・手軽さよし・日持ちよし」三方皆よしなピクルスにハマってしまいました。さらにMade in FRANCE ル・パルフェの大瓶2Lで作ることにしました。

かなりのボリューム感です。

夫婦二人でこの量は、食べきれるのかいかがなものかと、一抹の不安もありましたが瓶を買ってしまった手前、今更なにをゆうとるねんという事なので、そんな事を考えるのはやめます。

 

今回は、ローリエやカルダモン、ブラックペッパーなどスパイスとともに、いろんな種類の野菜を足してみました。

きゅうり・キャベツ・ぶなしめじ・玉ねぎ(自分的には一番好み)・生姜・パプリカ・ピーマン。

そして…卵です。

調べてみると「卵が美味しい」ということが判明したので、これは挑戦せずにいられません。

 

2Lたっぷり入ったところで、空気が通る程度に蓋を閉め、また一週間待ちます。

 

***

 

数回作っていると、色の感じで完成が予測できるようになります。

途中で野菜たちが浮いて来たので、おちょこで落し蓋をしていました。

酵母も張って、できている様子。

一番手前に入れていた卵を出してみました。

卵白が分解されて、目も当てられないくらいにグズグズになってしまいました。

でもグズグズになっても卵のピクルスは卵のピクルスなので。

 

割ってみると、いい具合です。

食べてみたレポはこちらにて*

単品漬けよりも、いろんな種類の野菜を一緒に漬けた方が、香りや味に立体感が出たように思います。

この他、風味付けに、煮干しやカツオ、昆布、その他のスパイスなど入れてみても、旨味が出てきて美味しくなるそうです。

さらにジップロックでいろんな野菜や肉を漬けてみた

瓶入りピクルスが成功したのに味をしめ、葉野菜でもピクルスをつくってストックすることにしました。

冷蔵庫で邪魔にならない、ジップロックに入れて。

これなら、日持ちしない葉野菜でも、長く使うことができます。

さらに、カットなどして、下ごしらえは完了してるので、サラダや炒め物など、一瞬で完成します。

ただし後述しますが、これらをそのままサラダや炒め物に使ってしまうと、塩分の過剰摂取にも繋がるので調理の際は

・水晒しをする

・サラダではドレッシングを使わずオリーブオイルだけにする

・スープ・炒め物では醤油・塩などの味付け調味料は使わない

などという工夫は必要になります。

こんな風に、百均のバスケットに入れて、そのまま冷蔵庫保存しております。

ちなみにこの乳酸発酵の漬けタレは、使い回しもドッキングも可能。使い切った野菜のジップロックから、漬けタレをドッキングさせたり、作り足したりと自由自在です。(大瓶に使いまわすことも。)

 

さらに、野菜を漬けたつけダレの残りに豚肉を漬け込んで使いまわすことも。

こうやって漬け込むことで、お肉の柔らかさが増し、日持ちもするので非常に便利!

カレーリーフローリエなど入れれば、また新たな風味が加えられて、それもそれでお気に入りです。 

 

栄養価が上がって体にも良し。とても便利なので、みなさまも是非お試しくださいね。

乳酸発酵で注意したい塩分過剰摂取について

この乳酸発酵にハマり、調子にのってバクバク食べてしまうと、次の日「顔めっちゃむくんでるやん」という事になります。

原因はナトリウム(塩分)の過剰摂取。あまりにも過剰になると、動脈硬化などの生活習慣病にもなってしまうので、要注意です。

いくら体によくとも、何でもほどほどにがベストですね。

1日の塩分摂取目標:5グラム/1日

世界保健機関(WHO)は、世界中の人の食塩摂取目標を1日5グラムとしていますが、2015年に1g引き下げて改定した厚生労働省「日本人の食事摂取基準」では、まだ8g(男性)となっており、とても世界水準に達しません。 

参照:ココがスゴイ!植物性乳酸菌効果!その特徴とメリット&デメリット |

漬物の塩分濃度によっても、1日食べられるピクルスの量は変わってくるのだとは思いますが、私はこちらのサイトで紹介されている「たくわん3切(30g)に1.3gの塩分含有」 を参考に、過剰摂取は控えるようにしています。

塩分早わかり表

とはいえ「カップラーメンのスープを飲みきる」とかより、全然塩分は少なくて済むので、あとは1日のうちでどう調整をして食べていくか。といったところでしょうか。

 

 

 

まだ乳酸発酵生活はスタートしだしたところですが、また、何かあれば追記します。

栄養満点で美味しいので、是非お試しくださいね。