旦那の酔っ払い珍プレー集:いい大人が「ようかい体操第Ⅱ」を全力で踊る

みなさんの旦那さん(奥様、彼氏、彼女)は、酔っ払っても大丈夫な方ですか?

 

私は酔っても気持ち悪くなって静かにしているだけなので問題ないのですが、主人は、酔っ払うと、

・俺トークが止まらない

・記憶飛ぶ

・意味不明な行動をとる

・ベタベタに甘える

・道端かまわずそこらへんで寝る…など。

(若い頃は加えて「突然キレる」「他人に絡む(←人見知りのくせに)」など)

 

そして彼は今夜も、突然電池が切れたかのように、深い眠りに落ちるのです。

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いい大人が「ようかい体操第Ⅱ」を全力で踊る

近頃我が家は、キャンピングカーで旅をしています。キャンピングカーで一番困ることは電源の確保です。私たちは、たまにマクドに寄っては電源を確保するということが日課となっていました。

みなさんはそこで流れる妖怪ウォッチの「ようかい体操第Ⅱ」という曲をご存知でしょうか。


Dream5 / ようかい体操第二 <振りビデオ>

この曲が、マクドにいると無限ループで流れてきます。サブリミナル効果なんて生ぬるいものではなく、完全にエンドレス無限ループ洗脳状態です。

やがて、マクドにいる時間が増えれば増えるほど、この曲が我が家の生活をも侵略し始めます。

何気ない時に、ふと気づけば、鼻歌を歌ってしまうのです。歌詞ははっきりわからないですが、歌ってしまうのです。

 

私:「〜〜ふんふんふんふん♪でてくるバッテン♪」

主人:「バッテンバッテン♪」

 

無意識に夫婦でデュエットまでする始末。なんという洗脳力でしょうか。

 

この洗脳状態に危機感を覚えた頃でした。主人は、おもむろにYouTubeを開き、歌詞つきの「ようかい体操第Ⅱ」を流し始めました。

私はその主人の狂気を止めようと、叫びました。

私:「あかん!そんなことしたら、いよいよやつらの思う壺やで!」

しかし主人はこう言いました「逆だよ」と。 

 

主人:「歌詞を知らないから、何ていってるのかわからないから、気になってしまう。だから逆に歌詞をマスターすれば、気にならないはずだ…!」

 

主人の虎穴に入らずんば的、謎の理屈に、もう洗脳で頭がおかしくなっていた私は頷き、主人と二人で歌詞をチェックすることにしました。

 

二人:「へ〜。こんな事言ってたんや。」

 

これが甘かった。この曲は、そんな生易しいものではなかった…。

私たちは、完全に妖怪ウォッチ、ようかい体操第Ⅱをナメていました。

 

次の日からのマクドはまさに地獄絵図でした。

うかい体操第Ⅱが今度は歌詞付で、頭を洗脳しだしたのです。何かに集中しようとしても、歌詞が頭にどんどん入ってきます。聞こえないよう、イヤホンをしてみたものの、そんなものはもはや効力はありませんでした。もはや聞こえなくとも聞こえようとも関係ない。この曲は完全に我らの海馬を汚染し、いくら前頭葉の力で押さえつけようとも、自然と湧き出る泉のように、我らの脳内で流れ続けたのです。今度は歌詞つきで…。

 

そしてついに事件は起きました。

その日はちょっとした記念日だったので、ずっと憧れていたホテルに夫婦で宿泊していました。美味しい夕食をとり、最後はロマンチックなBarでゆっくりカクテルとウィスキーを楽しみ、最後は部屋でゆっくり焼酎を飲みながら、幸せな気持ちでぐっすり眠るはずでした。

 

さあ布団に入ってそろそろ眠ろうという時、突然主人は何かに取り憑かれたかのようにようかい体操第Ⅱを流し始めました。


Dream5 / ようかい体操第二 <振りビデオ>

そして「ちょっと運動するわ」という声が聞こえたかと思った次の瞬間、いい大人がようかい体操第Ⅱを全力で踊り始めたのです。

 

「ふ〜らふらめんたい♪ふ〜らふらめんこ♪」なんと主人の生歌つきです。

 

飛び跳ねるたびにドシドシと響く床。お風呂にはいったというのに、彼は一心不乱に、汗だくで踊り続けます。

私:「も、もぅやめてっっ!!」

主人:「はなせよっっ!!」

嬉々として踊る彼は、もう誰にも止められません。

 

もはやこれは儀式。ようかいウォッチという神に捧げる舞踊です。

いつかどこかで聞いた事があります。古代の人々は、酒を飲んで自らを一種のトランス状態に陥らせ、神との交信、対話を行なっていたといいます。きっと彼は今、それに近い状態。酒の力が、ようかい神との交信を可能としたのでしょう。今彼は神の意思により、ようかい体操第Ⅱというダンスを神に捧げているのです。

 

ダンスのキレは非常に悪かったですが、彼の目は輝いていました。

 

 

何ターン目でしょうか。

焼酎をあおりながら果てしなく踊った数時間後、彼は「いい運動になった。」とつぶやいたかと思うと、突然洗脳が解かれたかのようにバタンとベッドに倒れ込み、そのまま眠りについてしまいました。汗にまみれた彼の寝顔には、一種の晴れ晴れしさと、神々しさが含まれていました。

 

先ほどまで非常に騒がしかったおかげで、私は逆に、眠れなくなりました。

 

 

とにかく、言いたい。

 

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次の日

「なんか、体が痛いわ。。筋肉痛かな。なんでだろ?」

と呟く主人を、私はとりあえずスルーしておきました。