糖質制限の強い味方。低GI値のヨーグルトの成分・効能・食べ方
近頃ヨーグルトにハマってます。二日に一回ペースで買いに行かないと間に合いません。
ほどよい酸味とさっぱり感でおいしく、整腸作用もあり、糖質制限にもぴったりな食材。とくに、糖質制限中のおやつにぴったりです。
具体的にどうぴったりなのか、調べてみたので、効果・効能・食べ方も含めてご紹介します。
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腸内に住み着く善玉菌の話
人間の腸内には、約1000種類・100兆個以上の最近がいる事がわかっています。その中の内訳はこんな感じ▼
・善玉菌
・悪玉菌
・日和見菌
生まれたての赤ちゃんの腸内最近の100%近くが善玉菌(ビフィズス菌など)であり、成人になるにつれ、20%〜10%に落ち着いてきます。その後、徐々に善玉菌は1%代まで減って行き、代わりに悪玉菌(ウェルシュ菌など)が増えていきます。
また、日和見菌というのは、善玉菌が優勢な時は善玉菌に加勢し、悪玉菌が優勢な時は悪玉菌に加勢するという、どっちつかずな菌です。
人間の健康を促進させてくれる”善玉菌”が元気に働ける腸内環境を作るためには、善玉菌の餌となる「良質なタンパク質」「緑黄色野菜」「ヨーグルトなどの発酵食品」を摂取する必要があるのです。
腸内で有効な菌:乳酸菌の働きとは?
では、善玉菌でもある乳酸菌。馴染みのある言葉だけど、具体的には体内でどんな働きをするのでしょうか?
乳酸菌は、以下の働きがあると解明されています。
・人間の腸内に住み着いている善玉菌(プレバイオティクスと呼ばれる有用微生物のこと。ビフィズス菌・ラクトバチルス菌などがある)を増やす。
・体内で乳酸や酢酸を作って、悪玉菌を減らす。
・腸内で作られた有害な物質を、乳酸菌の体の中に取り込んだり、分解したりする。
なお、ヨーグルトの乳酸菌が、腸に届く前に胃酸などで死んだとしても、その死骸はもともと住み着いていた善玉菌の好物の餌となります。結果、善玉菌活性化の手助けをしてくれるのです。
これら、善玉菌の餌になる食材をたっぷりとって、悪玉菌が住みにくく・善玉菌が住みやすい腸内環境にしていきましょう。
さらに乳酸菌の種類によっても働きが変わる
さらに、乳酸菌の種類によっても、細かな効果や効能は異なってくるようです。乳酸菌の種類を知って、より効果的に摂取しましょう。
ラクトバシルス属乳酸菌(ブルガリア菌・カゼリ菌など):ピロリ菌を減少させ、胃ガンのリスク軽減
胃潰瘍や胃がんの原因になる悪玉菌:ピロリ菌を減少させるといわれています。
ピロリ菌は本来胃酸に強い菌ですが、ラクトバシルス属の乳酸菌が出す乳酸には弱いという性質を持っています。ラクトバシルス属の出す乳酸が増える事で、ピロリ菌の生息環境が奪われ、数を減らす事ができます。
商品では、LG21カゼリ菌などが効果的とされています▼
カゼリ菌SP株:血圧やコレステロールを下げてメタボ対策
ガセリ菌SP株はラクトバチルス・ガセリSBT2055株の事。
ガセリ菌SP株は生きたまま腸に届き、最大90日と腸内に長く留まることができます。
その間、腸の活動を活発化・老廃物を排出するなど整腸効果があり、免疫力UP、さらには内臓脂肪や皮下脂肪を減らす効果までもあるとされています。
なお、ガセリ菌SP株は小腸に住み着きやすく、ビフィズス菌SP株は大腸に住み着きやすいようです。
商品では、こちらのメグミルクヨーグルトが効果的だそう▼
プレミアガセリ菌CP2305:ストレス軽減
緊張すると、胃やお腹が痛くなるように、脳やストレスと腸内とは密接な関係にあります。逆にお腹の調子がよければ、精神的にも安定するとされています。
プレミアガセリ菌CP2305は、整腸作用だけでなく、自律神経を刺激して脳に働きかけ、ストレスを和らげ、リラックス効果も期待できるとされます。
ビフィズス菌:体内免疫バランスを調整してアレルギーなどの予防・軽減
ビフィズス菌は、ビフィドバクテリウム属に分類されている菌の総称です。
ビフィズス菌は乳酸だけでなく、酢酸も作ります。また人の腸内に最も多く住んでいる菌といわれています。
酸素に弱い菌なので、開封したら早めに食べるようにしましょう。
代表的な商品はこちら▼有名なビヒダスです。
L-92株乳酸菌・L—55乳酸菌・LGG乳酸菌・フェカリス菌・L−92乳酸菌・KW乳酸菌:整腸作用で花粉症やアレルギーの予防・軽減
花粉症は、腸内環境に深く関わっているといわれています。L-92株はカルピス社、KW乳酸菌はキリンビールが発見した乳酸菌。臨床実験で、花粉症の症状が軽減してとの結果が報告されています。
商品ではその名の通りL-92などが効果的とされています▼
R-1乳酸菌・JCM5805株・NS乳酸菌・ラクティス乳酸菌:免疫力UPでインフルエンザ予防
R-1とは、ブルガリア菌の中のOLL1073R—1乳酸菌の事。
この乳酸菌は、多糖体EPSを生成し、体内にある細胞(ナチュラルキラー細胞(NK細胞))を活性化すると言われています。それによって、免疫力が改善されます。
・免疫力を高める→結果、風邪やインフルエンザにもかかりにくくなる効果が期待されます。
商品では有名なR-1ヨーグルトが効果的といわれています▼
その他、JCM5805株・NS乳酸菌・ラクティス乳酸菌も免疫力UPに効果があるとされています。
ブルガリア菌・サーモフィラス菌:整腸作用で美肌効果
ブルガリア菌(ラクトバチルス・ブルガリカス)とサーモフィラス菌(ストレプトコッカス・サーモフィラス)は美肌効果があるといわれています。
これらの菌は整腸作用と便秘改善効果が高く、特に乾燥肌の改善・肌の弾力性UPが期待されます。
商品では、こちらの明治ブルガリアヨーグルトLB81 プレーンが効果的といわれています▼
菌以外:ヨーグルトの成分について
ヨーグルトの成分は、牛乳の栄養成分に「乳酸菌」がプラスされているような状態。よって、より健康栄養価の高い食品になっています。
また、牛乳に含まれる乳糖に不耐性な日本人は比較的多いですが、ヨーグルトは乳糖の一部が乳酸に変化しているため、牛乳に比べてさらに消化しやすい状態になっているのも特徴です。
カルシウム(20g/100g)
ヨーグルトのカルシウムは、たんぱく質や乳酸と結びつき、より吸収されやすくなっています。日本人には不足気味と言われている成分で、積極的に摂取したいところです。カルシウムに期待される効能は、
・骨や歯を形成
・神経の伝達機能や神経の興奮を抑える
・ホルモン分泌を円滑にする
・筋肉の興奮を調整する
・出血時に血をかためるなど。
炭水化物(4.9g/100g)
ヨーグルトには、食物繊維が含まれていないため、炭水化物すべてが糖質となります。
この糖質の内訳は乳糖とガラクトース。ただ、これら糖質は、糖質制限中の方には嬉しい部類に入ります。
乳糖:そもそも日本人は、乳糖不耐性な体質の人が多数。つまり、乳糖をグルコースとガラクトースに分解するのが苦手。よって、結果的に、吸収されにくくなります。
ガラクトース:血糖値を上げる力は、普通の糖の半分と、弱いのが特徴です。
とはいえ、甘味料などで糖質を多くとってしまう可能性があるので、制限中の方は、「甘味料を入れない・減らす」などで、量を調整して摂取するようにしましょう。
参考▼
糖質制限での難関:甘味料について〜糖質との付き合い方・注目の甘味料〜 - 日日是好日 なにげな日記
脂質(3g/100g)
ほとんどが飽和脂肪酸 (1.8 g)、 その他は、多価不飽和脂肪酸 (0.1 g )・一価不飽和脂肪酸 (0.7 g )となっています。
タンパク質(3.6g/100g)
ヨーグルトのタンパク質は、乳酸菌によって分解されて、すでにペプチドやアミノ酸になっているため、消化吸収にすぐれています。
ビタミンB2(13mg/100g)
糖質の代謝にかかわり、脂肪の分解や合成に働くビタミン。また、タンパク質の吸収も手助けします。特に成長期の子どもや妊婦には欠かせないビタミンです。
・筋肉・皮膚・爪・髪の発育
・体全体の抵抗力を高める
・成長に必要なエネルギー代謝を高める
ビタミンB12(13mg/100g)
植物性食品にはほとんど含まれず(海藻類除く)動物性食品に含まれているビタミン。胃から分泌されるタンパク質がないと吸収されないため、腸内環境を整える事がポイントになってきます。
いろいろ特化した商品はあるが全てのヨーグルトに共通して期待できる効果は?
以上、特化した商品や効能はいろいろありますが、全てのヨーグルトに期待できる効果は以下のようなものがあります。
・整腸効果によって:便秘改善・美肌効果
・吸収しやすいタンパク質によって:筋肉・美肌・艶髪効果
・吸収しやすいカルシウムによって:骨を強くする
・ミネラル補充・自立神経への働きによって:イライラ予防
・悪玉菌撃退・整腸効果によって:免疫力向上・生活習慣病の予防・脂肪燃焼
さらに詳しくみていきたい時はこちらのサイトが詳しいです。
よければご参考ください▼
https://health-to-you.jp/nutrition/nyuusannkinnnosyuruitokouka3028/
効果的なヨーグルトの食べ方
1日に150〜300g食べる。
150〜300g食べるのが理想的です。
食べる時間は、様々意見がありますが、朝昼晩・食前食後など気にするよりは、自分の食生活の中で、毎日食べられる時間にする事が一番のポイントとなるでしょう。
なるだけ毎日食べる。
ヨーグルトは、食べ続ける事が大切。せっかく腸内環境が整ってきても、4日〜1週間食べないでいると、また元に戻ってしまうので注意です。
種類はどんなものでもOK。おいしいと思って、食べ続けられるヨーグルトが理想的です。飽きたら変えてみるのもOK。
ヨーグルトと相性のよい食材と共に食べる。
オリゴ糖・乳糖や、野菜・きのこ・果物・海藻に含まれる食物繊維などは善玉菌の餌になる食材です。これらはヨーグルトとは相性のよい食材といえます。
微生物が好きな温度を知る。
一般的に微生物は熱に弱いです。48℃以上で順に菌が死滅していき、68℃以上になると、30分ほどでその多くが死滅してしまいます。とはいえ、乳酸菌は死んでも、死骸は善玉菌の餌にはなるので、知識として知って、上手く活用していく事をおすすめします。
一番活発に活動する温度は40℃前後。ほどよく温めるのは効果的です。
また、冷凍保存に関しては、一時仮眠状態にはなりますが、再び温めると、活発に動きだすので、乳酸菌の力が損なわれる事はありません。