”自分とタイプの違う人と話すのが苦手”を克服したい”心をつかむ話し方”読了。

私は自分とあまりにもタイプの違う人と話すのがそんなに得意ではありません。元営業のくせに何言ってるんだ。って感じですが事実そうです。

 

営業中は、商品(雑貨メーカーだった)の特徴や、お客さんの業績や状況、奥さんがどーたら、お子さんが何たらと、何かと話すこともあった(ように思う)のですが…退職して、さらに話せなくなってきていることに、先日主人の友人に会って気づきました…(主人とは全然タイプが違うため、主人の友人も、タイプが違う方が多い)

 

(仕事以外でも)もうちょっと満遍なく、誰とでも話せるようになりたい!

と思ってた矢先、コンビニでふと見つけて手に取ったのが、こちらの本▼

銀座No.1ホステスの心をつかむ話し方 (だいわ文庫)

銀座No.1ホステスの心をつかむ話し方 (だいわ文庫)

 

この方、水希さんは、心理カウンセラーかつ、銀座NO1ホステスだそうです。

心理学的見解も交えながらコミュニケーションについて書いていたので、面白く、ちょっと読んでみる事にしました。

彼女たちは、話で人を楽しませるプロです。

彼女たちは、エンターテイナーではないので、楽しませる方法は「相手と話す事」。

話すだけで相手を楽しませることができる。これってすごいですよね。しかも様々なテクニックもあって。プロや…やっぱプロやで!

 

ホステスという仕事をしていなくても、女性でも男性でも、恋人や友人関係でも、夫婦関係でも、そういうコミュニケーション能力がある人ってすごい。

こちらの本ではもちろん、プロとして(=お金を払ってもらう関係の中で)実践されている内容にはなりますが、私のような一般人でも参考にできることは多いにあると思います。

とくに、自分が苦手と思い込んでいる人に対しては、テクニックを使った方がいい事もきっとあるでしょう。

おもしろかったので、少しまとめてみます。

最初の5分で好印象を与える

売れっ子の見た目を真似る

人は見た目が9割という本が話題になる程、人は見た目で相手を判断している。また、メイクセラピーがが人気になる程、自分の姿をよく見せる事は、自分自身への自信にも繋がるの。

売れっ子の見た目を真似るだけでも、相手への印象は変わるもの。

姿勢合わせで「私たちは似ている」という事を伝える

アメリカ心理学者の研究結果にもあるが、人は自分と性格や思考が似ていると惹かれ合う性質がある。

そこで話さずとも相手に好かれる「姿勢合わせ」をする。

相手が足を組めば、自分も組んでみる。お茶を飲めば、自分もお茶を飲んでみる。前のめりになれば、自分も前のめりになってみる。これだけで無意識のうちに、相手に親近感を沸かせるので不思議ですね。

声合わせで「自分のことをわかってくれてる」と思わせる

”人は、自分に似ている人が好き”ということがわかったところで、次は「声合わせ」に入る。ポイントは、声の高・低・声のテンポ・声の大きさ。この3つを合わせるだけで、相手に話しやすい雰囲気を作る。

態度に出るYESとNOを見逃さない

YES・NOで答えられる簡単な質問をしながら、目の動き・表情・呼吸パターン・姿勢の変化などで、YESの時に相手がする仕草、NOの時に相手がする仕草をチェック。

例:私:今日の昼は本当にさわやかで気持ちよかったですね。

  相手:そうだね。本当によかったね。

このYESで答える時の相手の仕草をチェック。逆にNOに当たる質問の時の返事の際の仕草もチェック。内心のYESとNOがわかれば、相手が遠慮して下さっているのかどうかの判断がつく。

男性ウケする3つのツボを押さえる

1:ホームグラウンドで安心して格好つけられるツボを押す

無理して慣れない場所へ行って緊張させ「疲れる女性」と印象けられるよりも、男性にホームグラウンドで勝負できるような余裕を持たせるのが大切。安心して、格好つけられるようにしてあげる。

2:講演タイムで気分が良くなるツボ

男性のうんちくを話す講演タイムをつくり、興味があるそぶりで「講演」を盛り上げれば、相手の気分はさらによくなっていく。

3:追い続けたくなるツボ

「〇〇さんだったら詳しいと思って」など、相手の仕事や専門分野に絡めて、アドバイスがもらえそうな質問を振る。そしてみっちりアドバイスしてもらう。

男性に多く話をさせる事で以下のメリットが得られる。

・男性は、「自分の得意分野を話してアドバイスができた」事で、自分の存在の重要性を感じ、満足を感じる。

・男性に話をさせることにより、必然的に女性側(自分側)の情報を与える時間が減り、追いかけられる存在になる。

すべてを教えようとする女は飽きられる。すべてを知りたいと思う男性の独占欲を刺激し続けるのがポイントになる。

 

出会って10分。まだ自分からは話さない。

コミュニケーションはキャッチボールというよりはダンス

相手のリードに”合わせて踊る”イメージで、合わせることに集中する。

YESセットで肯定的な流れを作り、ネタ振りで相手のこだわりを刺激していく

会話をスタートする前に、相手が「YES」と答える質問を3回は繰り返すとその後の会話がスムーズになる。

「YES」ということによって、肯定的な流れを作り、さほど「YES」と思ってなくても、なんとなく「YES」と答える傾向が生まれるようになるためである。

そして、ネタ振り。一番無難なのは、見た目など外見のこだわり(ブランドなど)について話を振ってみる。人は、こだわりを刺激されると話たくなるものである。

質問をせずに、あなたに興味しんしん!ということを伝える

出会って10分。まだ相手はどんな人なのか探っている時間。そんな時に、質問責めをしてしまうと、「責められている」という感覚を与えてしまうのでNG。度がすぎると失礼に値する。

うなずき上手になる

質問はせずに、相手が話を続けたくなるように、うなずきをマスターする。相手が話やすくなるように、ちゃんと伝わっていると安心させられるように、うなずきでリズムを作る。小さなうなずき・大きなうなずき・うなずきと同時にあいずちを入れるなど、様々なパターンのうなずきがある。また、うなずきは相手の「。」のタイミングで入れるようにする。

ちなみに、カウンセラーは「へー」だけでも何種類ものバリエーションを持つように訓練するほどだそうです。

「要約」で、続きが聞きたい!と伝える

たまに要約を入れるのも効果的。そうすることで、相手に「しっかり話を聞いてますよ」と伝えることができる。経験・行動・感情の話の3要素を意識して聞き、要約するのがポイント。

また、重要な人物・もの・出来事は何度も繰り返し出てくるので、要約に盛り込めればさらに◎。

要約のひとつに「おうむ返し」もあるが、これは注意が必要。ポイントがずれてしまうと「え?!そんなところつっ込むの?!」となってしまう。下手におうむ返しするなら、あいずちやうなずきで会話の流れを作るべき。

感性が似ていると伝える

人は自分と似た人が好きなもの。似ている部分が感性となれば、好き度合いは一気に高まる。そこで感性を合わせるために、相手の中で優先的に働く感性はどれかを探る。タイプは主に3つ。また、その時のネタの振り方もそれぞれにある。

・ヴィジュアル重視型

 例…めずらしい色のネクタイですね。

・サウンド重視型

 例…シュッとしたラインが素敵ですね。

・フィーリング重視型 

  例…とても風合いのいいスーツです。

 相手のアイ・アクセシング・キューを知る

eye accessing cues。目の動きで相手の考えていることを知ることができる。

自分から相手を見た時。目がどちらに動いたかでわかる。

f:id:tama222111:20161227165432p:plain

PHOTO by wikipedia.org/

Vr:右上:過去のヴィジュアル的イメージ

Ar:右横:過去に記憶された音のイメージ

Ai:右下:内的会話(自分との対話)

Vc:左上:未来のヴィジュアル的イメージ

Ac:左横:未来の音のイメージ

K:左下:身体的に感じた感覚

おもしろいですね。

また、目の動きで、どういうタイプの人かを知ることもできる。

・必ず右下に瞳が動く

会話を自分のなかで反復してから答えるタイプ。話し始めるまでゆっくり待ってあげるのがポイント。

相手に合わせた褒め相槌を

相手によってほめ相槌のパターンは変わる。

①賞賛タイプ

「厳しいお父さん」のイメージ。

・偏見が強い

・権威的なところがある

・非難・排他的な言葉を多用する

・規律正しい

・道徳的で倫理観が強い

・説教っぽく聞こえる

褒め方

・賞賛タイプが誇りに思っている「厳しさ」をほめる

・ほめたたえる感じ

・すごい+その根拠でほめる

ねぎらいタイプ

「優しいお母さん」のイメージ。

・やさしい

・思いやりがある

・親切

・いたわりを感じる言葉や態度をとる

・いつも相手に対して親身になって愛情を注ごうという気持ちが強い人

褒め方

・「それは大変でしたね」と過去形でねぎらうように。

・相手の心遣いに響くように、ねぎらい褒めする

・配慮や行為を、ねぎらい褒めする

③自由人タイプ

「やんちゃな子供」のイメージ。

・テンションが高い

・無邪気

・やんちゃ

・感情をストレートに表現していても許せてしまう

・天真爛漫

・直感力や創造力があり芸術的な感じ

褒め方

・自由な発想・言動を大切にしているのでその自由さを褒める

・根拠は必ずしも必要ない

・すごい・わぁーすてき・かっこいい・さすが・おもしろい・楽しい・モテるでしょ

・自慢話に花を咲かせてあげる

④母の愛タイプ

「いじけ虫」のイメージ

・自分の感情を抑え気味

欲求をはっきり言わない

・嫌な事を嫌といえない

・はっきりしない印象を持つ事が多い人

・愚痴っぽい話が多い

褒め方

・母の無償の愛を与えるような褒め方

ねぎらいの変形バージョン。

・ひたすら頭を「よしよし」と撫でるイメージ

・そっかぁ…(無理もないよね)。そうなんだぁ…(大変だったね)

いじけ虫を変に褒めると逆に相手を怒らせることも!いじけ虫が出たら、無理にほめずに母の愛です。

NOのサインや会話が展開しずらかったら

褒め方を変えればいい。失敗しても、褒めているので、相手が不快な思いをすることはない。

男性は承認・支配・優越欲求が女性より強い

社会的な生き物である男性は、承認・支配・優越欲求が強いといわれている。この3つの欲求がうまく満たせる女性は、恋愛でも、子育てでもうまくいくといわれている。そんな共感欲求と承認欲求を簡単に満たすテクニックが「ほめあいずち」。

出会って15分。「広げる」「掘り下げる」で、会話を盛り上げる。

出会ってからの15分で、相手を観察して、相手を知る→相手に、あなたを理解しています。あなたに興味しんしんです!と伝え続ける→相手との信頼関係を作り上げてきた。土台ができてきた。会話は「広げる」「掘り下げる」の繰り返し。

相手の思考のレベルに合わせて会話する

思考のレベルは6つの回想に分かれていると考えられている。この、思考のレベルをあわせて掘り下げる方向を決めると、より深く信頼関係が結べ、会話が盛り上がる。

①環境(場所・時間・人などについての思考)

②行動(私たちがすること・考えること)

③能力(持っているスキル・資質・資格)

④信念・価値観(行動の根本にあるもの・なぜその行動をするのかの部分・大切にしていること)

アイデンティティ(自分の存在を定義する使命の部分)

⑥個人を超えた部分(家族・職業・地域社会・国・地球・宇宙といった分野)

①→⑥と展開していくようなイメージだとなお良い。

効果的な質問をするポイント①省略されているものは何?

会話の中に、どんな省略がおきているかに注目すると、話を具体化する質問ができる。さらに、相手の価値観、信念の部分にまで話しが及び、深い話ができるポイントにもなる。

・「誰が?何を?いつ?どこで?」

・比較対象への質問「何と比べて?」「〇〇よりどんな風に?」

・判断に関する質問「誰が決めたの?何を基準に?根拠は?誰が言ってるの?」

・「具体的に、誰に、何がおきているとそうなるの?」

効果的な質問をするポイント②一般化されているものは何?

限定や制限をしたり、一般化して信念をつくりあげている部分を質問してみることで、「限定」「制限」「無視した可能性」が明らかになり、話が広がる。

・「何が〇〇をさせないの?」「何が〇〇させるの?」

・「もし〇〇したらどうなるの?」「もし〇〇しないとどうなるの?」

・「みんなって誰?」「例外は一つもないの?」「決して〇〇ないの?」

効果的な質問をするポイント③決めつけられているものは何?

根拠も不明確なまま、決めつけてしまうもの。気持ちに制限がかかるので、根拠もないのに、悩んだり苦しんだりするもの。それに気づくと、話が広がることも。

・「どうして「そう思っている」というのが解るの?」

・「隠された前提は何?」

・「具体的には、どんなふうに原因になっているの?」

・「どうしてX=Yとなるの?」「どうしてXがYを意味するの?」

質問が持つネガティブな力とポジティブな力を知る

質問には、その裏に5つのメッセージを相手に与えている。

①情報収集

②個人の関心の満足(興味本位)

③非難・攻撃・無関心・尋問

④気づきを促す

⑤純粋な関心

①〜③の質問では、相手に質問攻めを受けているように感じられてしまう。(「出身は?」「職業は?」など。単なる情報収集・興味本位ととられる)

なので、質問は④か⑤からスタートするのが◎

「それから?その後、どうなったの?」「ところで」 (話しを広げなおす)など。

質問攻めにならないように、要約のワンクッションを入れてから質問するのもポイント。

会話盛り上げでNGなこと

自分のことばかり話す

すべてを知った女性に、もう一度会いたいとは思わない。

ほめてもらいたがる

気分良くなってもらうのは相手で、自分ではない。

気が利かない

気配りは、どれだけ相手の状態を観察し、その状態に見合ったものを提供するかというシンプルなもの。気づきと行動の繰り返し。

会話を盛り下げる仕草

・髪を触りながら話す

・髪をかきあげる。前髪をいじる

・口角の下がった表情

・眉をしかめた表情

・姿勢が悪い

会話を盛り上げる仕草

・身を乗り出す

・リアクションは豊かに

・うなずきはタイミングが命

もう一度会いたい!と思わせる女性になる

今までは、ダンスでいうと、相手のリードに合わせるイメージ。ここからは、自分が少しリードするイメージになる。

「サバイバルクエスチョンで」相手を元気にさせる

ソリューション・フォーカスト・アプローチという、カウンセリング手法の一つの技法。 苦境にある相手に、元気になってもらう、気づきを促す質問をする手法。

 

相手の危機的状況をねぎらいら、危機的状況を乗り越えるために「どんな事をしてきたのか?」「どうやって乗り切ってきたのか?」「ほかにした事はないか?」「どうやって、これ以上悪くならないようにしているのか?」と問い続ける

それまで「何もできない」と絶望していても、意外と自分で対処してきた事に気づき、次に進む力が湧いてくる。

悲しいストーリーをつくる 

男性がクラブにやってくる時は、「承認・支配・優越」欲求を満たしにやってくる。褒めることで、承認欲求を満たす。逆に、相手に褒めさせるのはNG。

「自己開示」を使った悲しいストーリーを相手に話す事で「自分の弱い部分を話してくれてる(承認)この人がうまく行くように(優越)アドバイスしてあげよう(支配)」と、3つの欲求が一気に満たされる。

相手のマイナスをプラスに変える

物事には、必ず裏と表がある。相手が愚痴やネガティブトークを始めたら、その裏にプラスの気づきがないかに注目してみる。

相手のネガティブは、成功した姿をイメージさせる事で吹き飛ばすミラクルクエスチョン

相手の現時点での愚痴や心配事を一通り聞く

”いきなり”聞くのがポイント

「もし、あなたの悩みが解決したら、どんな毎日を送ってると思う?」

「タイムマシンに乗って10年後の自分に会えたらどんなアドバイスをしてると思う?」

 唐突に現実離れした話になるので、現時点でのネガティブペースを崩す力がある。

理想の未来がわかれば、あとは現時点とのギャップを埋める事で問題は解決する。相手は落ち着き、考える余裕と一歩が踏み出せる。

いい女には苦手な人はいない

もし苦手な人にであったら

・相手に自分の一番好きな人の映像をかぶせる

・プラスの部分を探す

・教えてもらう

・沈黙を活用する

なんでもない気配りが、相手の心を掴む

気配りの基本は

1:相手に不足しているものは何か?

2:相手が今ほしがっているものは何か?

この2点を注意深く観察して、気づいたら即実行するのみ。

観察→気づき→実行 の繰り返し。

相手を「知りたい」「理解したい」という気持ち・好奇心

相手のものの見方・考え方を理解しようと試みる。共感できないことがあっても、それはそれでいい。理解しようとした姿勢は伝わる。

相手を「理解したい」と努める、そういう姿勢で接することで、相手は満足してくれる。

テクニックと心の両輪で、初対面でも誰からも愛される人になる

・テクニック

・愛

・情

・知りたいという思い

テクニックと心で「相手を理解したい」という気持ちを持てば、きっとうまくいくでしょう。

 

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いかがでしたか。すごいですね。さすがプロです。

本書にはさらに具体的に事例も載っていたので、もっとわかりやすくトライしやすいと思いますよ。

 

銀座No.1ホステスの心をつかむ話し方 (だいわ文庫)

銀座No.1ホステスの心をつかむ話し方 (だいわ文庫)